2014年6月24日火曜日

雑草考

 夕方、遠雷を聞きながら、もう少ししたらにわか雨が降るかも…と期待していましたが、しおれた葉を見ているうちに待ちきれなくなって水遣りを始めてしまいました。


 わが家の庭は、あまり手入れされておらず、いわゆる「雑草」がたくさん生えています。でも、どこからどこまでが「雑草」なのか?植えた覚えのない植物が「雑草」なのか、人の生活において役に立たないのが「雑草」なのか、見た目の悪い植物が「雑草」なのか…。
 レスリー・ブレムネス編『ハーブ事典』(文化出版局)によると、「昔、人間にとって、およそすべての植物が大切なものだった。植物は大地の女神の生んだ子とされ、、神聖で尊いものだった。だが、近代、工業化社会に入り、科学技術が進歩すると、自然に対する畏敬の念は薄れていき、「ハーブ」という語の意味もせばまり、その結果、今ではハーブというと、せいぜい数十種類程度の植物を指すようになってしまっている」とあります。

 どうやら、「雑草」か否かという基準は、人間のご都合によるところが大きいようです。ハーブと呼ばれる植物は、香りや薬効など、「人間の役に立つ」面をそなえているものを指すようです。わが家の庭にも、パセリ、ローズマリー、タイムというハーブが植わっています。(あと、セージがあれば、サイモンとガーファンクルの「スカボロー・フェア」に出てくるハーブが揃いますね)これらのハーブは、どれも料理に使うものです。
 ご近所の植え込みには、ジギタリスが植わっています。こちらは、強心剤としての薬効をもっていますが、家庭ではあくまで観賞用として育てられています。
 



 それまで、「雑草」だと考えられていた植物が、ある日人間の役に立つ成分をもっていることが見出されたら、その「雑草」は、もはや「雑草」ではなく、「ハーブ」ないし「薬草」と呼ばれるようになるのでしょうか?

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